~SEXY QUEST~⑤
- 2017/07/02
- 01:11
イーニク「むう、ここは・・」
ダァマ司祭「おお、目覚めたか勇者よ!」
サモハン・マジョリン「イーニクさん!」
イーニク「お前らすまねえ、俺としたことが・・」
イーニク「これが効くんだよな」
ジョボジョボッ
マジョリン「たくさん飲んでください!」
ぐいぐいっ
ダァマ司祭「何それ」
マジョリン「私の特性ポーションです!」
イーニク「魔女の小便を煮て作る」
ダァマ司祭「うっそ」
マジョリン「そんなわけないですっ」
イーニク「冗談はさておき、今回はマジでやばかったぜ・・」
それは1週間前、魔王軍に滅ぼされた廃墟でのことだ。
街に入ってから、俺はずっと妙な声に呼ばれ続けていた。
”・・勇者よ、こっちに来るのだ・・比類なき力を与えよう・・”
サモハン「桃尻ゲットw」
さわさわ
マジョリン「もうバカ、変態!」
(こいつらには全く聞こえてないみたいだな)
声に導かれてゆくと、俺は声の主・・宝箱を見つけた。
”さあ、私を開けて力を手に入れろ”
後ろの二人は気付かずに、歩いて行ってしまった。
マジョリン「今度やったらタマ蹴るからね!」
サモハン「え、タマってなに?w」
俺は何も迷わずに・・その宝箱を開けてしまった。
「何者だ、俺を呼んでいるのは!」
パカッ
ズォォォォォォォオオオ・・・・・
「ふははは!力欲しさに私を開けたな、勇者よ!」
案の定・・出てきたのは、呪いのバックルだった。気付いたときにはもう遅かったぜ。
呪いのバックル「さあ、お前に私の力をやるぞ!共に平和を踏みにじろうぞ!」
チカッチカッチカッ
イーニク「・・この力があれば、もっと・・ふふ・・」
俺は誘惑に負けて、バックルを手にしてしまった。
自分の非力さで救えなかった人々を思うと、それがとても魅力的に見えた。
イーニク「装備して、しばらくは理性で抑えられたが・・心から徐々に蝕まれてしまったわけだ」
ダァマ司祭「力を欲するのは、人も悪魔も同じか」
イーニク「おう、オメーら」
サモハン・マジョリン「は、はい?」
イーニク「俺の未熟さで、お前らに辛い思いをさせちまった・・すまなかったな」
イーニク「今日でお前たちは解雇だ。退職金は十分やるから、どこか好きなところで楽しく暮せ・・」
「ちょっ」
マジョリン「皆が別れてしまったら・・楽しいところなんて・・どこにもありません!」
サモハン「どうか捨てないで下さえ、兄貴!」
イーニク「お前ら!」
イーニク「この馬鹿!馬鹿野郎どもが!」
お~いおいおい・・・
ダァマ司祭(ふ・・こやつらになら、世界を任せられるわ!)
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ドオオオォォォォォォォォォォォォォォォオオオンッ
最果ての魔王城。
「呪いのバックルが、討ち取られましてございます」
「ぬぁにい!?」
宰相スケキヨ「勇者めら・・未熟ながらも、その潜在力は計り知れません」
魔王「ベルトの金具で十分と思ったが・・ワシに楯突くものは、ミジンコだろうと容赦せぬ!」
スケキヨ「バックルでございます、王よ」
魔王「次の手はいかにする?」
スケキヨ「奴らもしょせんは愚かな生き物・・性欲には抗えません」
魔王「なるほど、ハニートラップか!」
スケキヨ「左様にございます」
しゅるる・・
謎のくノ一「勇者らの命・・このナナコマ・ツシマがもらい受ける!」
ドンッ!
~続く~