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Don't think. Feel

考える・悩むことはよいことだ、苦悩の中から何か必ず良いものが生まれる・・
と、当たり前のように思って生きてきた。

しかし、私が出会った原始仏教の目的は「Don't think. Feel!」である。
過去・未来について思いを巡らし、悩む・憂う(think)よりも、
座禅で心身を静寂に置き、気付く(Feel)ことが大事であるという。

仏伝に書かれているが、理想を求めてひたすらの苦行を諦めた釈迦は、
菩提樹の下で瞑想(座禅)に入る。
その瞑想の中から、「四諦」「三法印」「十二因縁」などの真理に気付かれた。

ここで強調したいのは、仏教の真理ではなく「気付いた」ということです。
受験教育を受けてきた我々にとって、「考える」の対義語は「考えない」
「馬鹿」に他ならないが、第三局として「感じる(心を澄ます)」があることを
見落としているのである。

これは私独自の喩えになるが、メコン川みたいに濁った川に潜っても、視界は
ゼロだと思う。
ところがその水を容器に移し、静かに置いておいたら、どうだろう?
充満した泥は層構造をなして体積し、どこまでも見渡せるクリアな水が現れる。
視界がクリアになって初めて「Fee(発見)」が生まれ、「think」するのはその後
でよいはずだ。
大事なのは、雑念だらけの水を攪拌して、視界をゼロにしないこと・・考えずに
耳を澄ますこと。

南方仏教の出家者は、今でも一日の殆どを座禅に充てているし、悟りを得た
生前の釈迦自身も、戒律をまもり、座禅を含んだ修行を欠かさなかった。
座禅には「禅定」というクラス分けがされており、8段階を超えると悟りに至るとされる。