あまれすっ!⑤
- 2018/01/07
- 16:18
アレクサンダー学園・武道場
午後8時。
まつり「こんな場所を借りれるとは、有在り難いこっちゃ!」
アキコ「いい勝負できそうだね」
まつり「ただ、ケンカに保護者同席とは関心せんのうw」
アキコ「保護者じゃないよ、顧問だよ」
アキコ「勝ったら即入部手続きしてもらうからさ!」
まつり「ふん、勝つ気まんまんかーい」
理事長「アキコ、大丈夫かしら」
山元「私にも分かりません、ただ・・」
山元「あいつが負ければ、アマレス界の再興という我々の夢も終わります」
ゴクリッ
山元「また、相手も明日の空手界を背負っている身・・これはアマレス対空手の全面戦争です!」
ドンッ!
山元「はじめ!」
アキコ・まつり「っしゃあ!」
まつり「ところでルールを決めとらんかったな!当然ノックダウンと・・」
アキコ「相手が負けを認めた時の二つだよ」
まつり「よし来た!」
アキコ「隙あり!」
シュッ
まつり「はやい!?」
ガシイッ
アキコ「タックル成功!」
まつり「呼っ!」
山元「決まった・・」
理事長「よし、ぶん投げろアキコー!」
理事長「ど、どうしたというの?」
アキコ「動かねぇ・・岩みたいに!」
山元「「あ、あれは・・」
山元「三戦(サンチン)!船上であみ出された、あらゆる攻撃を防ぐという構え!」
まつり「ふふ・・おっさんは多少の理解があるようじゃな」
まつり「わしの田舎はめっちゃローカルじゃけん・・通学の電車も線路が歪んで揺れまくりなんじゃ」
ゴトンゴトンッ
まつり「そんな電車の中で・・毎朝わしは吊り革無しで、立って読書しとったんじゃ!」
アキコ「読書!?」
まつり「そっちかーい、漫画じゃ!」
まつり「しかも靴は好かんけえ、下駄でじゃ!こうしてわしの三戦は無敵のイージス艦と化したんじゃ!」
あつり「その構えから繰り出される技は、どれも必殺技じゃ!土台が安定しとるけえのう!」
アキコ「くっそおおおお!」
理事長「アキコ、もうギブアップして!」
山元「いや、まだです!」
アキコ「うおおおおお」
ふわあ・・
まつり「ばかな、ワシの三戦が!?」
アキコ「へへ、甘いぜ・・」
理事長・山元「おお!」
あたしが中等部の頃・・うたた寝のたびに廊下に立たされるから、しまいにゃ立って寝られるようになったんだ。
アキコ「んがー、ごー」
レイチェル先生「オウ、アーユースリイーピング?アンビリーバブル!」
レイチェル先生「ユーアー、バッドガール!リトルウェイト!」
アキコ「ご-ごー」
ガラガラガラガラガラガラガラガッシャーンッ
レイチェル先生「ヘイ、アキコ!ウェイクアップ!」
アキコ「・・んん?」
レイチェル先生「スタンディング ウィズ ディスボトルズ!」
アキコ「え、なんで?」
ドンッ!
ドドンッ!
アキコ「何これきっつ!きっつい!」
レイチェル先生「HAHAHA!ユーキャント スリープ ウィズディス!」
その日の夕方・・
レイチェル先生「イズ サムワン レフト?」
アキコ「んがー、んがー」
レイチェル先生「マダネラレルノカヨ!?オマエ、ドンダケダヨ!」
というわけ。
アキコ「今思えば、あの時の立ち方が”三戦”だったな」
アキコ「前後左右にはめっぽう強いけど、垂直方向には弱さがあるんだ!」
まつり「ひい、何て奴だ!」
ガンガンッ
アキコ「今度はあたしのアマレスを見せてやる・・せーのっ」
アキコ「反り投げ!」
ズッシャア!
まつり「ぎゃあああ!」
続く!